2007年10月04日

行政書士って何者?

『行政書士なんて知らない、なにやってんの?』

そんな声を私たちは聞くことがあります。

行政書士は許認可のスペシャリストといわれます。
役所で許認可を取る場合に活躍します。

そうすると余計に『私には関係ないや。』なんて思ってしまうかもしれませんね。
関係があるのはブログで連載している会社設立や相続関係ぐらいしかないと思われるかもしれません。

でもそんなことないんです。

住民票や戸籍謄本をもらってきたりすることもできるんです。
住所移動の届け出用紙を提出するなんてこともできます。

そんなの誰でもできるよ・・・と思われるかもしれません。

でも・・・。

ある役所での話です。

Aさん家族が同じ市内で住所を移動しました。つまり引越しですね。
引越したら14日以内に、住所の移動の届けを役所に出さないといけません。

Aさんは役所に行きました。
(引越しの場合、引っ越した人みんなで行くことはありません。世帯の人が一人だけ行けば大丈夫です。)

届出用紙に、新旧の住所を書いて提出しました。

それが終わると、国民健康保険の住所変更や国民年金の住所変更が待っています。
それらの手続きが必要だと書かれた案内用紙を渡されるでしょう。
住所が変わると、そういった様々な手続きが必要になるのです。

さて、Aさんはその案内の紙を持って健康保険を扱う課に行きました。

たまたまその時期は、国民健康保険証の切り替え時期と重なっていたので、前の保険証と今の保険証がダブる時期になっていました。

そうすると、本来は古い保険証と新しい保険証の両方とも持ってこないといけないのです。
役所では、それを両方とも預かった後、新しい住所に新しい保険証を郵送という形になります。

原則としては、新しい保険証は開始される月の1日から使うべきものです。
ただし、有効期限があるだけの国民健康保険証では、番号に違いがなければ、新しく郵送されたものは切り替え前の月でも使えるのだそうです。
(例えば、4月で切り替えならば3月中に新しい保険証が届きます。そうすると番号に違いがなければ3月中に新しい保険証を使うことができるのです。)

ですから、新しい方は交換、古い方は廃棄、の必要があるので両方とも役所へ返却するということになります。

ただ、そうすると手元に保険証がなくなってしまいますね。
その場合には、仮の保険証をもらうことができます。
健康に自信があればいいですが、もらっておく方が安心ですよね。
キチンと「欲しい」と告げて下さい。

さらに、70才以上の方は、高齢者用の国民健康保険に関するもの(国民健康保険高齢者受給者証)を持っていると思います。
これも古い方を忘れずに持っていって下さい。
書き換えが必要になります。
これは高齢者の方の医療費の負担割合が書いてあるものです。
これも新しい保険証とともに郵送されてきます。

年金を受給している方は、年金について住所を移転した旨の通知もしなければいけません。
この手続きは、社会保険庁へします。
手続きのためのハガキももらわないといけません。

75才以上の方は老人保健になります。
福祉課などに行くことになります。
そこで老人保健の住所の書き換えをします。

70才以上か、75才以上かをしっかり役所で告げて下さい。
キチンと告げないと無駄な時間を使うことになりかねません。

介護保険の保険証を書き換える必要もあります。
これは絶対にしなければいけない手続きではないのですが、保険証をもらっているのであれば書き換えた方がよいと思います。
これも古い保険証を持っていって下さい。

この他に、児童手当や乳幼児医療の記載の書き換え、あるいは障害者手帳の記載事項の書き換えも該当する方は必要です。

これらをすべてやらねばいけません。
ただし、同じ世帯の方であれば、誰か一人に代理人として任せてしまってもかまいません。
その場合は、代理で申請する方の認印と身分証明書を持っていって下さい。

同じ市内でさえ、住所変更は大変ですね。
役所以外では、郵便の転送も必要です。
郵便局に行って必ず手続きをして下さい。
電気、ガス、電話などの支払の精算もしないといけません。
キチンと止めてもらって下さい。
さらには銀行などの金融機関での住所変更も待っています。
もし、口座は開いているが、キャッシュカードを作っていない人は引っ越し前に作って下さい。
キャッシュカードは郵便での転送扱いになりません。
なので、前もってキャッシュカードを作っておくか、いっそ口座を解約をして、新しい住所で作り直したほうが良いかもしれません。
引っ越してからでは大変ですよ。
これは意外に苦労しますよ。

運転免許証の書き換えもそうですね。
会社の人は、会社の保険証の書き換えもしないといけませんね。
図書館のカードも書き換える必要があります。
ありとあらゆる住所の変更が必要になります。

住所移動の際の手続きは本当に面倒ですね。

これらのことは誰でもできるかもしれません。
しかし、
古い保険証など書き換えに必要なものを全て持っていく、
認印を持っていく、
身分証明書を持っていく、
など、色々あると、どれか一つや二つは忘れてしまいがちです。
例えば、国民健康保険は気がついても他のものを忘れる場合もあるでしょう。
そうすると二度手間、三度手間になることもあります。

また、役所の中は移動が以外に面倒です。
しかも、その度ごとに担当者が変わるので、同じ説明を何度もしないといけません。

引っ越しの届け出をしたAさんは、二日併せて三時間以上役所に使いました。

市や区が変わると、また手続きが変わります。

こんな手続きを高齢者の方みんながやれるのでしょうか?
はなはだ疑問です。
こんなことをやるのは本当に面倒ですね。
大丈夫か高齢社会って思います。

住民票の手続きでさえ簡単ではないのです。
たしかに、住民票は誰でも取れるかもしれません。
しかし、取りに行くと続柄の記載をするのか、本籍の記載をするのか迷うこともあるでしょう。
なぜ、ローンを組んだり、マンションを借りるときに本籍地の記載を求められるのでしょうか?
いったい本籍地とは何なのでしょうか?
難しいですね。

あるいは、引っ越しして土地を売却しようという場合、いつ住所を移転したらよいかわかりますか?
そして、いつ印鑑証明書の交付を受ければいいか分かりますか?
難しいです・・・。
住民票一つとっても難しいんです。
下手に住所を動かすと思わぬ登記費用がかかってしまいます。

たとえば、同じ市内ならば印鑑証明書は自動的に住所の変更をしてくれます。
印鑑証明書は市町村ごとに扱いが違ったりもします。

行政書士の仕事は誰でもできるという人がいます。
そうかもしれません。
しかし、どうしたらより依頼人の利益にかなうかを考えて申請するのが行政書士の仕事なんです。
許認可申請の紙を、ただ書いているわけではないのです。


どうですか?
行政書士の仕事が少し理解していただけましたか?
このブログを読んだ方が行政書士に興味を持ってくれたら嬉しいです。

ではまた次回。
posted by asukayama at 12:59| Comment(39) | TrackBack(3) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年10月01日

二世帯住宅の相続 -その8-

前回、介護義務と相続は本来別ものと書きました。
しかし同時に、この二つは相続人も被相続人も、頭の中では関連して考えることが多いとも書きました。

条文を入れて解説したいと思います。

条文上は、相続は887条、889条、890条にあります。
相続人は、常に相続人となる配偶者、そして、子、直系尊属、兄弟姉妹ですね。
これが原則です。

前回も言いましたが、息子の嫁あるいは娘の婿は義父を相続しません。相続人の範囲に入っていません。
相続は血の連鎖を基準にしていると言えます。
なので、血のつながりがない舅に関して、嫁や婿は相続人になりません。

そして相続財産を受ける順位も決まっています。
これも887条、889条、890条です。
例えば、子供がいれば配偶者と子で終わりです。
他の人に財産は行きません。
すなわち、子供がいれば、亡くなった人の親や兄弟姉妹には相続財産は行かないのです。

そして、介護義務ですが、民法では扶養義務として規定されています。
887条1項で原則として直系血族(つまり、親と子、祖父母と孫です)及び兄弟姉妹がお互いに扶養義務があるとしています。

前述したように、子供がいれば、亡くなった人の兄弟姉妹には相続財産は行かないのですが、兄弟姉妹である以上、扶養義務はあることになります。
つまり、たとえ相続財産はもらえない関係であってもお互いに扶養義務はあるということです。
そうすると、扶養義務を負わせるべきものについては、相続財産のもらえるか否かを法律上は要請していないのです。

この点で、法律は、相続と扶養は関連づけては考えていず、別の制度と考えていると言えます。

そして扶養を必要とする人がいる場合に誰が扶養をすべきかについても相続とは異なり、その順位は決まっていません。
まずは、当事者間の協議によります。
それでも協議がつかなかったときには家庭裁判所が決めるのです(878条)。
この点も相続と扶養の違いです。

先ほど述べたように、扶養義務を負わせるべき者については相続財産のもらえるか否かを法律上は要請していないから、相続財産を受ける者と扶養義務者は一致しないことがありうるのです。
亡くなった人に子供がいればそれだけで親には相続財産は行きません。それでも親は亡くなった人に対して生前は直系血族として扶養義務を負う場合はあります。

もちろん扶養義務者として明記されている者は必ず扶養しなければいけないわけではありません。
まずは扶養義務者間の協議によります(878条)。

それでは二世帯住宅で一緒に住んでいる嫁にはその義父に扶養義務はないのでしょうか?(つまり嫁には舅に対する扶養義務はあるのかの問題です。)

実は887条2項で、家庭裁判所は特別の事情があるときには三親等内の親族間においても扶養義務を負わせることができるとしています。
すなわち、舅、姑と婿や嫁の関係もそこに入ります。

そうすると、条文上は原則として、嫁に舅の介護の義務は原則としてありません。つまり、介護をしなくても法律上は義務違反ではないのです。
しかし、家庭裁判所で特別の事情があると認められたときは嫁は舅の扶養義務者となることがあるのです。

ただ、特別の事情については裁判所では限定的に解されています。
たとえば、財産を譲り受けたなど特別の恩恵を受けたような場合に限定しています。
これは本来、法律が扶養義務者を直系血族及び兄弟姉妹の関係があることを要請している以上、当然とも言えます。
また、嫁に対して法律上常に扶養義務を負わせられることはあまりにも酷だと言えます。

それに、たとえ扶養義務を負ったとしても嫁は舅に対する相続人になることはありません。
どんなに献身的に介護しても相続人とはならないのです。
したがって、寄与分もありません。
寄与分が認められるのは相続人だけなのです(904条の2)。

以上のことを考えるならば、やはり嫁や婿に舅や姑の扶養義務を法律上原則として認めることは妥当とは言えません。

(なお、730条に同居の親族は助け合わなければいけないとあります。すると、二世帯住宅に住んでいる場合、この規定を根拠に扶養義務があるのか?との疑問も生じるかもしれません。しかし、この規定は批判も多く、そもそもこのような道徳的な規定を法律で定めるべきものなのかの批判があります。)

さて、嫁と舅、姑が原則として扶養義務関係にないとしても二世帯住宅に一緒に住んでいる息子の嫁が全く舅の介護しないとしたら、まあ世間の目が許しませんね。

そればかりでなく、二世帯住宅に住んでいる必然性を夫の兄弟姉妹から問われるでしょう。
『二世帯住宅に住んでいるのになんだと。』

二世帯住宅というのは世間の感覚では親の介護とセットなんですね。
でも、法律上は当然には義務がないにもかかわらず、介護するのが奥さん。しかし相続のように財産がもらえるわけではない。
これで良いのでしょうか?

二世帯住宅に住んでいることで利益を得ているではないかと、だからその分、介護をしろという人もいます。
仮に、その二世帯住宅に住んでいる利益と介護による苦労が金銭的に相殺されるとしましょう。

でも、それを言えば、その介護によって生じた嫁の苦労や損失が住んでいる利益以上だったらどうするのでしょうか?
例えば、仕事を休んだりして給料が減ったことについて、その損失を認め本来の介護義務者である息子・娘たち(夫の兄弟姉妹たち)などはその代償を支払ってくれるのであろうか?
もし、婿が姑の介護をして給料が減った場合は、と考えてみて下さい。

そもそも家賃とに介護によって生じた損失、介護による労働の対価は相殺されうるものなのではないでしょうか?たとえ、仮に出来たとしてもそうすることは妥当でしょうか?

887条2項を根拠に家庭裁判所で嫁に介護をしろと審判請求しますか?
もし、離婚されたらどうするのでしょうか?

お嫁さんは子供の世話が終わったら高齢者の介護をするのが当然なんておかしいと思いませんか?
しかも本来の扶養義務者でもなく相続財産をもらえないのに・・・。


この解決策は個別のケースごとに考えなければいけないので難しいです。
法律論であって法律で片づけられる問題ではありません。
家庭裁判所ですべてが片づく問題ではないんです。

思うに、扶養義務者は協議によって決めるとの条文があります(878条)。
すると、扶養義務の協議の際に一緒に相続の話をするのはどうでしょうか?

例えば、二世帯住宅に住んで介護をしている息子は多く相続財産を受け取れるなどしておくのですね。
そして、その財産から息子の嫁がその介護に見合う金銭を受け取れるようにしておくのです。

そうすれば介護する方は多少なりとも報われるし、介護を受ける方も自分の財産から支払われることならば介護を受けやすいのではないでしょうか?

もちろんこれがすべてではありません。

ただ、ここで強調したいのは、相続も法定相続分があっても話し合いをすべきことを強調しました。
そして、扶養に至っては条文上で話し合いをすべきことを求めています。

ならば、この二つを同時に話し合うのはどうですか?という案を提示したいのです。

家族の問題は最後は家族で話し合うしかないんです。
家庭裁判所をつかって嫁や婿に扶養義務を負わせるんですか?

最後は親の子供である兄弟姉妹や親戚で話し合って親の面倒を見るしかないんですね。
親が元気なうちにどうするか話し合うのが一番です。
そのときは親の希望を優先できると良いですね。

私は実は二世帯住宅に関して賛成派なんです。
でも、高齢社会になっている現在、相続や扶養に関する法律上の知識がないと思わぬ不利益を生じます。

このブログが相続と扶養の関係を考えるきっかけになってもらえればと思います。

ではまた次回。
posted by asukayama at 07:47| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年09月24日

妻は相続人になれない?

妻は相続人になれないって聞いたことがありますか?

土地は父の所有、建物は父の息子が建てて、二世帯住宅として父と住んでいる場合で考えてみましょう。
父が高齢なこともあり、その息子の妻が夫の父を介護していました。
そして、父が亡くなりました。

この場合に、妻はその人の相続人となれるでしょうか?
答えはご存じの方も多いと思いますが、妻は義父の相続人ではありません。
どんなに熱心に介護をしても相続人ではないのです。
そこで妻は義父の財産に関して相続権の主張はできないことになります。

考えるに、相続とは血を受け継いだ関係にある人に財産を渡すという発想でできていると言えます。
妻は義父の血を受け継いでいません。
ですから、妻と夫の子供、すなわち父の孫は相続人になる場合があります。
これは、孫は親を通じて祖父の血を受け継いでいるからと言えるのです。
相続は血の連鎖なのですね。

でも、それでは介護をした妻がかわいそうだと思いませんか?
そうですね。
そうとも言えます。

しかし、妻は自分の実の父や母に対する相続権は、結婚したからと言って失ってはいないのですね。
そう、戦前のような跡取りが全部相続するということは、民法は認めていません。
家を出た娘も相続権を主張できるのです。
子供はお互いに平等に相続権を主張できるのです。

そうすると、先の例では、妻は自分の親の介護を自分の兄弟の配偶者に任せておいても、自分の父に対する相続権の主張はできることになります。

その点では一概に「かわいそう・・・」とは言えないんですね。

それに、相続が血の連鎖とするならば、そもそも介護と相続を関連させるのが難しいとも言えます。

では、一生懸命に夫の父の介護をした息子の嫁には、何もあげられないのでしょうか?
これに関して、息子の嫁に相続権をあげる手があります。
何だと思いますか?
なんと、その息子の嫁と養子縁組みをするのです。
そうすれば、父の子供として同じ立場になるので、同じ相続分になります。
この方法は、相続財産を持っている人が相続税対策のために行うことがあります。

しかし、そのようなことで相続人となっても、遺産分割協議の席でその人が自己の権利の主張を遠慮なくできるのか心配ですね。
たとえば、義父名義の土地について、相続として、
『養子になりました。だから、土地の持分は本来の子供と同じだ』
と主張することは、法律的にはともかく現実には難しいのではないでしょうか?
それに、そこまでする必要はないのです。

もしそのような人に財産を与えたければ、遺言をすれば良いだけです。
遺言の中で、介護で世話になった嫁に何々をあげると書けばよいのですね。

やはり遺言の効力は絶大なのです。
しかも、遺言は書き換えることもできます。
だから、もしキチンと介護をしてくれなければ、書き換えることも可能なんです。

さて、このブログは相続人のための相続講座でしたね。
すると、二世帯住宅に住んでいる側は遺言を書いてもらわないといけませんね。
でも、あんまり自分に有利な遺言を書いてもらうと、他の兄弟姉妹から遺言無効確認訴訟をされる可能性もありますよ。

例えば、遺言で二世帯住宅の建っている土地を相続し、さらには介護の費用として預金も・・・、となるとやはり他の兄弟も納得しないかもしれませんね。

先に介護と相続は本来別ものと書きましたが、実際には相続人も被相続人も、頭の中では介護と相続を関連して考えることが多いのですね。
そのことを踏まえて、いかにうまく話し合うかが相続の鍵になります。
そうすると、やはり介護を含めて親が御存命の間に話し合うのが良いのではないでしょうか?

高齢社会では介護と相続は避けられない問題ですね。
このブログが話し合いのきっかけになればと思っています。
ではまた次回。
posted by asukayama at 08:16| Comment(6) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年09月19日

相続人のための相続講座-その6-

さて今までのところをまとめてみてみましょう。

相続により、相続財産は相続人の間で共有関係になってしまいます。
そして、遺言があれば遺言に基づいて相続することになります。
遺言は法定相続に優先するのです。
したがって、遺言の効果は絶大です。

遺言がない場合は、話し合いになるでしょう。
その時には、法定相続分がやはり遺産分割の参考になるでしょう。
ただし、話し合いですのでどのような主張をしてもかまいません。

たとえば、

「二世帯住宅で両親とともに住んできたんだ!」
「相続財産であるこの土地は、私に相続させてくれ!」
「弟と姉は父の預金で我慢してくれ!」

と言っても良いんです。
それで話し合いがつけばいいんです。

また、父の遺産が、父が作った会社だとしたら

「会社を継ぐために私にビルの権利をくれ!その代わり、その代償はお金で弟に払う」

でもいいんです。

相続ですからね。
家族間の話し合いが優先されます。
相続の放棄も認められるんです。
ですから、相続では遺言の効力は大きく、話し合いの意義は大きいのですね。

ただし、話し合いは、
兄弟姉妹だから揉めないのか?
兄弟姉妹だから揉めるのか?
という問題があります。

話し合いが決まらなければ、相続財産は共有でしたね。
すると、各相続人が単独で勝手に処分できなくなります。
単独では勝手に売れなくなりますよ、といいました。

すると、二世帯住宅に住んでいる方は、父の亡くなったあとにその相続財産である土地に住み続けることに兄弟姉妹が反対していても、土地が勝手に売買されることはないと考えるかもしれません。

しかし、先に挙げたように、共同所有の登記をすることは可能なのです。
ですから、共同所有の登記をされてしまうと、まさに登記上も、他人の土地の上に建物が建っていることになります。
気持ちが悪いですね。
しかも、兄弟姉妹がそのまま住み続けることに反対していたら・・・。

今回は今までのものをまとめてみました。
いかがだったでしょうか?
法定相続分の意味が登記をからめるとよくわかったと思います。

ただ、二世帯住宅に反対しているわけではありませんよ。
むしろ良いことだと思っています。
だからこそ、法律的な問題点を知って、それに対して心構えをしておいていただきたいと願っています。

最後は家族です。
話し合うしかないんです。
その時に無意味な議論は時間の浪費です。
しっかり自分の権利を知って行動するべきです。

ではまた次回。
posted by asukayama at 07:33| Comment(1) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年09月05日

相続人のための相続講座-その5-

前回は相続財産を共有にしておくことの不都合性でした。
では、共有は面倒だからといって、相続人の中の一人が勝手に自分だけが相続したものとして登記してしまう危険はないのか・・・という心配が生じるかもしれませんね。

例えば、土地は父のもの、二世帯住宅の建物は一緒に住んでいる長男のものという場合に、父が亡くなったときで考えてみましょう。
この時、二世帯住宅に住む長男が、土地は自分が相続するものだとして勝手に自己名義の登記をすることが可能か・・・という疑問や心配が生じてくると思います。

でも安心して下さい。
他にも相続人がいるのに、何ら法的根拠がなく勝手に単独で「土地は自分のものだ!」という登記は出来ません。

例えば、遺言があって、長男に土地を相続させる旨の文言があれば、直ちに相続財産をもらった長男は単独で自己の物として登記が出来ます。
これは遺言の存在が法的根拠になります。
やはり遺言の意味は大きいのです。

遺言がない場合には、父親の死亡により相続財産としての土地は相続人間の共有となります。
なので、その人のものにするとの相続人全員での遺産分割協議がなければ、その相続人は単独で自己のものとしての登記は出来ません。

実は、登記する場合には、相続しているかどうかという点は形式的にですがチェックされます。

登記原因情報として添付する被相続人の戸籍関係の書類などで、他の相続人の有無はチェックされます。

そして、あなたが相続人の一人であったとしても、他の相続人がいる場合には、あなたが単独で相続することの証明にはなりませんよね。
単独で相続することを証明するものが、あなたが単独で相続した旨の記載のある遺言書や、みんなの実印を押してあなたが単独で相続したことを認める遺産分割協議書なんですね。

要するに、きちんとその人が土地を単独で相続することがはっきりした証明がない限り、単独では登記できないんですね。

ですから、実は勝手に相続登記をされてしまう点は、自分の不注意から生じることもありえます。
例えば、
・実印を預けてしまった
・印鑑証明書を預けてしまった
・訳も分からず不用意に実印を押した
などが考えられます。

いったんハンコを押すと大変ですし、実印を預けるなんてもってのほかですね。気をつけましょう。

ただ、注意して下さい。
共同所有状態であることを登記することは、相続人のうちの一人が単独ですることが可能です。
それだけでなく、共有の登記をしてしまい、自分の持ち分だけを売ってしまうということも出来ます。
共有関係が面倒なことを知っている側は、あえてそうすることもあります。

そんな土地を買うのか?と思いますよね。
ええ、そんなに買う人はいないでしょう。
しかし、売買することは可能なんです。

その場合には、知らない人を交えて土地の分割協議をすることも考えられるのです。
そんなことはイヤですね。

今回は、

『相続の際には、実印はくれぐれもきちんと管理して下さい。人に預けたりしないことです。』

という話でした。
結局、相続で土地が問題になれば話し合うしかないんですね。
そうであれば、お父さんが生きている間に土地の利用について家族で話し合ってみるのはいかがですか?

そのような話し合いに関するアドバイスも致しております。
興味があればどうぞご連絡下さい。

それではまた。
posted by asukayama at 22:03| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年09月01日

相続人のための相続講座-その4-

二世帯住宅の事例で、土地を共有して相続財産を持っていることの不都合について書きました。
何で共有すると不都合なんでしょうか?
もう少し補足したいと思います。

二世帯住宅で、建物が建っている土地を父が持っていて、その長男が建物を所有している事例で考えましょう。
このとき父が亡くなりました。
相続人は、一緒に住んでいた長男と、別の家に住んでいた次男。
この二人が相続人で、2分の1ずつが法定相続分です。
遺言もないことから、父の物だった土地は、そのまま息子二人が共有して相続したとしましょう。

共有関係は民法に規定があります。
その中で皆さんの関心があることと言えば、共有になっている物件を売ることが出来るのか・・・ということでしょう。

共有物件は一人の人が売りたいと思ってもダメなんです。
共有物を売るには共有者みんなの同意が必要なんです。
そればかりでなく、共有物に抵当権を設定することも共有者全員の同意が必要とされています。

すると、二世帯住宅に住む長男が、土地を担保にローンを組もうとした場合、非常に難しいことになりますね。
もちろん、次男の合意を取ればよいのでしょうけど、その土地に住んでいなからといっても、次男が気持ちよく、無償で合意してくれるかどうかは、なんとも分からないところですよね。

それだけではありません。
土地を改良したりする場合にも、持分が2分の1ずつでは、なんと共有者にお伺いを立てないといけないのです。

実は、共有物を改良したりする行為は、過半数の合意がないと出来ません。
したがって、今まで畑(農地)だった場所に家を建てたい(宅地にしたい)と思っても、自分の思いだけでは、その土地の用途を変更することはできないんです。

このことは、相続した共有地の上にある住宅に住んでいる長男側にとって、かなり不便なことが起こり得ることを予想できますね。
(なお、共有物については、単独で出来るのは保存行為です。たとえば、土地にかんする税金を払ったり、不法占拠者を追い出したりすることは単独でも出来ます。)

この共有関係が、もし建物を相続によって共有していたら・・・と考えると、その不都合性はさらに大きくなるのではないでしょうか?
たとえば、建物のリフォームにも、住んでない次男側にお伺いを立てないといけないことにもなりますね。

ということは、相続による共有関係では、共有物を利用している側にとっては非常に不都合ですね。
また、もう一方の側にとっても、利用や処分に合意するだけで、共有物を利用することはできないという、あまり意味のある状態ではないんです。

ですから、もし共有状態であれば、出来るだけ共有の状態を解消するようにするべきでしょう。

そうすると相続人どうし相続財産について話し合うしかないんですね。
やはりそれしかないんです。
しかも、親が生きているときに話し合うべきですよね。
それが一番良い方法だと思います。

先の事例では、あなたが土地を単独で所有して、預金はもう一人がもらう・・・などに決めておけばいいんですね。

もちろん、相続人同士で裁判所のお世話になることも出来ますが、それは余りに親不孝ではないでしょうか?。

自己の相続分を知り、相続人同士、親を交えて話し合う。
そして、遺言として書いてもらう。
相続人は、その遺言を尊重し親の面倒を見る。
これが一番良いこと何ではないでしょうか?

われわれは、このような相続に関する争いをなくす、あるいは最小限にするためのお手伝いをしています。

興味がおありでしたらどうぞご連絡下さい。
posted by asukayama at 00:53| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年08月26日

相続人のための相続講座 -その3-

前回までは二世帯住宅にまつわる問題でした。
ここでちょっと解説を入れておきたいと思います。

まず、相続でたとえば両親がいて二人の子供がいる場合において、親の一方(例えば父)が亡くなった場合には、相続で母が2分の1、子供は4分の1ずつなどと言いますね。

これは、あくまで法定相続分にすぎないのです。

相続についてまず考えるべきことは、遺言の有無なんです。
遺言があれば、まずそれを第一に考えます。
すべてに優先して考えると言っても良いでしょう。
なので、与えたい人にたくさん与える遺言を書こうが、与えたくない人に全く与えない遺言を書こうがかまいません。
まずは、それを優先して考えるのです。
(この場合、遺留分の問題が生じて来ることがあります。しかし、まずは遺言が優先されるのです。遺留分はあくまで遺留分権利者の主張があって始まるものです。この点に注意して下さい。遺留分は権利なので、時効があるものなのです。)

法定相続分の割合は、遺言がなく、遺産の分け方で相続人間での協議がまとまらなかった場合に、「分け方の基準としてどうですか?」と法律上書いてあるものにすぎないのです。

ですから、遺言がない場合に、相続人のみんなで「こういう風に分けよう」と決めたらそれが優先されます。

つまり、遺言がなく、相続人で分け方の話し合いがつかなかったら、最後に法定相続分で分けることになるんですね。

ただ、実際は法定相続分どおりに分けるのは難しい場合がありますよね。
たしかに土地や建物でも分けられます。
共有登記をすればいいんです。
でも、二世帯住宅の問題で見たように、父と二世帯住宅で一緒に住んでいる息子は、父の土地を相続して、もう一人の子供は本来もらえる土地2分の1についてはその息子から現金で代償をもらう・・・なんて例もあります。
つまり、相続財産を2分の1ずつに分けるという法定相続分の趣旨を尊重して、お互いが納得するように協議するということが行われます。

でも、土地なので現金に換算して、しっかり2分の1にするというのは難しいですよね。
なので、話し合いで妥当な額が決まったりするものです。

だから、実際にはきっちり分けられるなんてことはあり得ないと言っても良いかもしれません。

相続での法定相続分は、あくまで「そこまで法律上は主張できる」と書いてあるにすぎません。
なので、主張しなくても良いし、相続人どうしの話し合いの中でもっと多く主張してもいいんです。
相続人間で合意があれば、それが優先しますからね。

ですから、結局、相続では相続人間できちんと話し合うことが必要なことなんですね。

だからこそ、話し合う前提として自分の法定相続分を知っておくことが大切なのですね。
それを知っておかなければ、結局家族で円満に相続をするなんてことは出来ないと思うんです。
自分の相続分を知っておかなければ、譲り合うなんて話も出てこないし、逆に変な主張をして家族の調和を乱すことにもつながると思います。

私たちの「相続人のための相続相談」というのはそういう趣旨で活動しています。
興味がおありになりましたら、どうぞご連絡ください。
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2007年08月20日

相続人のための相続講座 2

前回は、二世帯住宅を所有していても相続によって二世帯住宅の存在自体が問題になりかねないという話でした。

では、角度を変えてみましょう。
仮に、あなたの兄が二世帯住宅で父と暮らしているとしましょう。
土地は前回と同じく父の所有です。
そこに、兄と父がその2分の1ずつの共有名義で建物を取得しています。
そして、父が亡くなりました。
あなたは兄弟姉妹の一人です。
さて、相続はどうなるでしょうか?

ここでは、母親がいる場合を考えてみましょう。
配偶者は半分受け取れます。
したがって、父の財産の半分は母親のものになります。
そして残りの半分は、兄弟で仲良く分けることになります。
もし、あなたと二人兄弟だったら、残りの2分の1の半分、すなわち4分の1ずつになります。

さて、父の財産が、仮に二世帯住宅が立っている土地とその建物しかなかったとしたら、あなたはどうしますか?

土地の4分の1について権利を主張しますか?

もちろん、権利は主張して良いですよ。
たとえ土地の持ち分が4分の1しかなくても登記はできます。
しかし、母と兄や兄の家族が住む土地の4分の1をもらって登記したからといって意味があるでしょうか?
そこはあなた次第です。
将来の売却の場合には意味を持ってくるかもしれませんね。

では、そのあなたの土地である4分の1の使用について、母や兄たちに家賃を請求しますか?
兄やお母さんが家賃を毎月入れてくれると良いですね。

それでは、面倒を避けるため、その分について兄と母親に買いとってもらいますか?
あなたがそれを主張するのはかまわないんです。
兄は自分の預金から支払うことになるでしょうね。
たとえば、その土地に建物が立っていることなどを判断しても2000万円の価値があるとしたら・・・
そうすると、500万円分は欲しいと言えますね。
ただ、預金がなければ、その主張は兄や母にとっては厳しいものかもしれませんね。

しかし、あなたも相続で一人だけ何ももらえないのは納得できませんよね。
それにもらったからといっても建物付きの土地なんて・・・。

あなたは、どうしてこんなことになってしまったんだろう・・・と嘆くかもしれません。
でも、母のことを思えば納得できまるかもしれません。

では、母がいない場合はどうでしょうか?
母がいなければ、その相続分は兄弟姉妹で半分、半分になります。
すると、土地の半分はもらえます。
建物は、父が半分持っていたらその半分の4分の1はもらえます。

今度は母もいないし強気に出ましょうか?
土地を半分よこせと。
無理ならその代償として金をよこせと。
これは当然の主張なんだと言いますか?
土地、建物を売ってでも払えと言いますか?。

でも、これを主張することは少しためらうかもしれませんね。
仮に2000万円の価値がある土地ならば1000万円です。
これは、兄も払うのが大変でしょうね。

でも、一切もらえないというのも納得がいかないはずです。

どうしたらいいんでしょうか?
難しい問題ですね。二世帯住宅は本当に難しいんです。

そうだ、今までの割合はあくまで法定相続分でしかありませんね。
ならば生きている内に遺言を書いてもらいましょうか?

しかし、遺言たってどうやって書いてもらえばいいんでしょうか?
父の財産は土地と建物しかありません。
父の預金といっても後の相続分をまかなえるほどはないことも多いでしょう。
ましてや母が生きていればそのような遺言を書いてもらうのを頼むのは難しいかもしれませんですね。
しかも自分が有利に遺言を書いてもらうなんてそんなこと可能でしょうか?

二世帯住宅については非常に難しいのです。

それぞれの事情があり我々専門家でも皆さんが納得する解決は難しいんです。
まずは家族でしっかり話し合うことです。
しかも、建てる前に話すのが理想だということがわかりますね。
土地の使用、その代償、父や母の介護の費用については、建てる前にしっかり決めておくべきなのです。
もちろん建てた後でもかまいません。
要は、いい加減にしておいて良いことは一つもないということです。
そして、兄弟姉妹です。
お互いに譲り合うことです。

最終的にはそれしかないのです。
裁判をしてもかまいません。
しかし、長期化してお互いが嫌な思いをずっと続けるが嫌であれば、結局はお互いが話し合いをして妥当な解決を図るしかないのです。

一番の解決策は、建てる前に前もって話し合うことです。
たとえその時に揉めたとしても、父や母が生きていればその介護などの分担を決めることも出来ます。
その上で、土地の使用についても話し合いが出来るでしょう。

だからこそ、親御さんが健在である内に、自分の相続権の主張できる範囲を知っておくことが大切だと思っています。
譲り合うためには自分が納得していなければ出来ないと思っています。

私たち行政書士は、相続争いの予防という場面で、皆さんのお役に立つことが自分たちの役目であると考えています。
法律には法定相続分が書いてあります。
なので、その通りに分ければいいではないかと多くの方が思います。
しかし、今書いたように無理なケースも多くあります。
だからといって、兄弟姉妹で争っても仕方がありません。
そこで、我々は、相続になったらどのぐらいの権利主張が可能になるかということ、
それを可能にするにはどうしたらよいかということ、
だけでなく、家族、兄弟で争いにならないためにはどうやって相続について今後どのように考えていったらよいかというアドバイス、
そしてもっとも大切なことかもしれませんが、相続で問題となっている方すべての幸せを考えてアドバイスをさせていただきたいと思っています。

興味がある方は、どうぞご連絡して下さい。
ここに書いた事例でもお分かりのように、相続には一つとして同じ事例はありません。
人それぞれです。
まずはご相談ください。
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2007年08月16日

相続人のための相続講座

相続争いをなくすためには、自分の主張しうる相続権の範囲を知っておくことが大切なことです。
これを具体的に考えてみましょう。

親子二世帯住宅で暮らしているとします。
両親のうち母が亡くなっていて、その後で父が亡くなりました。
財産は土地と建物があり、土地は父の名義です。
でも、建物は二世帯住宅として建て増ししたときに、父とあなたの共有の建物として登記しました。
兄弟があと二人(合計三人)います。
さて、どうなってしまうのでしょうか?

兄弟が三人いますが、三人とも土地について自分の相続権の主張をしたとします。
もちろん、あなたと他の兄弟二人は平等で相続分を取得します。
そうすると、あなたは他の兄弟と三分の一ずつの共有の土地の上に家屋を持つことになります。

これでは、たとえ土地を引き続き使うことを認めてくれたとしても、なんとなく落ち着きませんよね。
あなたが土地を使うことを、二人の兄弟がタダで認めてくれると良いですが・・・金銭要求がないとはいえませんね。
ましてや、他の兄弟二人が共同して土地の売却を望んだらと思うと、不安はつきませんね。
共有なので、あなたが反対すれば簡単には売れませんよ。

交通に便利、土地代もタダ、というバラ色の二世帯住宅が、親御さんが亡くなってしまったとたんに、兄弟で争うことになりかねません。

そうそう、土地だけではありませんね。
建物は共有でした。
父の所有していた分の建物の二分の一についても、仲良く三人で相続します。
二分の一の三分の一ですので、六分の一ずつは兄弟二人にいくことになります。
あなたの持分は、元々持っていた二分の一と相続分の三分の一で、合わせて六分の四ですね。

この建物を使うことも兄弟に認めてもらいますか?
これもタダだと良いですね。
もし兄弟が、自分の分を使用すると言ってきたらどうしますか?

なんだか嫌な話ですね。
相続分が平等である以上、当然これらの問題も考えなければならないことなのです。

これについては色々な解決策があります。

もちろん兄弟ですから、話し合いで解決することは可能でしょう。

しかし、二世帯住宅だけ持っている人が一方的に得をする形の相続ではほかの兄弟が納得するでしょうか?
何らかの金銭を要求されたとしても仕方がないと言えますね。
あなたが土地をもらって代償を支払うという手もあります。

そんな金はないと思うかもしれませんね。
では、遺言を書いてもらいましょう。
あなたが全財産を相続するようにするのです。
しかし、他の兄弟には遺留分があります。
土地でいえば三分の一の二分の一、つまり六分の一は遺留分として兄弟が自分の取り分を主張できるのです。
しかし、自分だけ有利な遺言は、兄弟では争いの種になるでしょうね。

また、あなたの側には二世帯住宅のため、母の介護もそして父の介護もきちんとしてきたという事情があったら・・・。
そのときは、他の兄弟の要求に対しても事情を説明して、その分の支出は相続分としてもらうのは当然かもしれませんね。
でも、その金銭が父の口座から出ているものであれば、他の兄弟は納得しないでしょう。

相続においてみんなが納得する解決は難しいですね。
法律に書いてあるからと言って、簡単に割り切れるものではないのです。
兄弟だから平等だと、簡単には言えないのです。
争いのない相続なんてありえないという人もいます。

確かに、みんなが納得する相続はあり得ないかもしれません。
結局、争いをなくすにはお互いが譲り合わなければいけないのです。一方的に誰かが得する相続は、争いを生むだけです。

だから、争いをなくす。もし争いがあったとしても、できるだけ小さくするためには、
自分がどれだけ権利を持っているのか、相続で主張できる範囲を知っておくこと、
そして、その上で自分の譲れる範囲をあらかじめ覚悟しておくこと、
このことこそが、これからの相続にとって必要な心構えだと思っています。

そこで我々は、まず自分の相続権の範囲を知ることが大切だとして相続人の方を対象に活動しています。

権利を知っているからこそ譲ることも出来る・・・をテーマに活動を続けています。

興味のある方はどうぞご連絡して下さい。
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2007年08月10日

夫婦二人だけならもめない?

相続のことで家族同士がもめるなんて嫌ですよね。
誰だって、自分の家族がもめるなんて思ってもいません。
なのにどういうわけか、話がこじれてしまうご家族って多いんです。

『うちは大丈夫。だって、子供もいないし、どちらかが先に亡くなっても、もう一方が相続すればいいんだから。』
お子様のいない、夫婦二人だけのご家庭では、こんなお話をよく聞きます。

でも、ちょっと違うんです。
例えば・・・
夫婦二人、一生懸命働いてマンションを買いました。
名義はご主人のものにしました。
それから数年後、不幸にもご主人が亡くなったとします。
マンションはどうなるでしょうか?

お子様がいないので奥様が相続します。
しかし、法律では、奥様が無条件に全部を相続できるわけではないんです。
もし、ご主人の親御さんがいれば、相続財産の3分の1は親御さんにも相続する権利があります。
「そんなバカな!」と思いますよね。
でも、法律上はそうなんです。

これが、ご主人が亡くなったときに、ご主人のご両親はすでに他界されていて、
ご主人のご兄弟がいるケースではどうなると思いますか?
なんとこの場合、相続財産の4分の1がご主人のご兄弟のものになるのです。

これは、あくまでも法律上の話しです。
多くの場合は、ご主人の親御さんやご兄弟は、自分の権利を主張して、「財産分けてくれ!」なんて言いません。
でも、主張することはないとしても気持ちは良くないですよね。
誰だって、人生いつどんなことが起こるか分からないし・・・

子供がいれば奥さんと子供が半分ずつもらうんです。
そうすると親御さんやご兄弟は出てきません。

もし、子供がいないこのケースで、万が一ご主人の親御さんやご兄弟に主張されたらどうしましょう?
法律で決められたことだからと、言われるままにするしかないのでしょうか?
実は、ご主人の財産をきちんと奥さんが確保する方があるのです。
それが遺言です。

続きは、また今度です。
posted by asukayama at 23:40| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする